しゅう兄さんの臨床心理士的生活-守秘義務とブログ-

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2006.07.18(火)

守秘義務とブログ

少し前に、臨床心理士が書くブログにこういったテーマがパラパラ出ていましたが、臨床心理士以外の医療系専門職の人達が書くブログって、結構ヒドイんですよね・・・。

医師や看護師のブログなんかをいろいろ見ていると、うっかり患者さんの話を書いてしまいましたって感じではなく、積極的に患者さんをネタにしてるものも結構ありますし、ブログの説明なんかに、「病院での出来事をノンフィクションで・・・」とか書いてあるものまであったりと結構むちゃくちゃなんですよね・・・。

そんでもって、そういうことを誰も問題にせず、「うちにもそういう患者よく来ますけど、困りますよねえ~。」みたいなコメントを同業者らしき人達が平気でコメントしてたりするんですよ。多分、臨床心理士だったらそういうブログはすぐに袋叩きにあい、炎上、閉鎖に追い込まれると思うんですけど、どうもそうはならないようです。

これって、臨床心理士だけが守秘義務を細かく言いすぎてるってことなんですかね?もしかして他職種の職業倫理では、ここまで守秘義務をとやかく言わないのかなと思い、ちょっと調べてみました。 面倒なので、とりあえず医師と看護師と臨床心理士のみを見てみますが、まず日本医師会作成の医師の職業倫理指針では守秘義務についてこう書かれています。

(6)秘密義務
医師が、診療の過程で取得する患者・家族の健康・家族関係に関する情報(以下「患者情報」という)は、患者・家族にとり、きわめて秘密性の高いものである。医師が患者情報の秘密を守ることは、医師・患者間の信頼関係を保つうえで基本的に重要であり、これまでも医師は職業倫理として患者情報の秘密を守ってきたが、法律でも刑法などを通じて患者の秘密とこれを守る医師の立場の保護を図っている。また患者情報については、診療の必要性から同一の医療機関内では医療関係者間で利用しうるが、関係者はこれを外部に漏らしてはならず、管理者はそのための対策を立てるべきである。医師が患者情報についての守秘義務を免れるのは、患者本人や相続人が同意・承諾して守秘義務を免除した場合か、または患者・家族の利益を守るよりもさらに高次の社会的・公共的な利益がある場合で、多くの場合その開示は法律上規定されている。医師が正当な理由なく患者情報を外部(第三者)に漏らした場合は、倫理上非難されることはもちろん、刑法などの罪にあたり処罰される。また民法上プライバシー・名誉毀損を理由に損害賠償請求されることもある。




日本看護協会の看護者の倫理綱領ではこうです。

5.看護者は、守秘義務を遵守し、個人情報の保護に努めるとともに、これを他者と共有する場合は適切な判断のもとに行う。 
 看護者は、個別性のある適切な看護を実践するために、対象となる人々の身体面、精神面、社会面にわたる個人的な情報を得る機会が 多い。 看護者は、個人的な情報を得る際には、その情報の利用目的について説明し、職務上知り得た情報について守秘義務を遵守する。 診療録や看護記録など、個人情報の取り扱いには細心の注意を払い、情報の漏出を防止するための対策を講じる。
 質の高い医療や看護を提供するために保健医療福祉関係者間において情報を共有する場合は、適切な判断に基づいて行う。 また、予め、対象となる人々に通常共有する情報の内容と必要性等を説明し、同意を得るよう努める。家族等との情報共有に際しても、 本人の承諾を得るよう最大限の努力を払う。




そんでもって、日本臨床心理士会の倫理綱領

第2条 秘密保持
会員は,会員と対象者との関係は,援助を行う職業的専門家と援助を求める来談者という社会的契約に基づくものであることを自覚し,その関係維持のために以下のことについて留意しなければならない。
1 秘密保持業務上知り得た対象者及び関係者の個人情報及び相談内容については,その内容が自他に危害を加える恐れがある場合又は法による定めがある場合を除き,守秘義務を第一とすること。
2 情報開示個人情報及び相談内容は対象者の同意なしで他者に開示してはならないが,開示せざるを得ない場合については,その条件等を事前に対象者と話し合うよう努めなければならない。また,個人情報及び相談内容が不用意に漏洩されることのないよう,記録の管理保管には最大限の注意を払うこと。
3 テープ等の記録面接や心理査定場面等をテープやビデオ等に記録する場合は,対象者の了解を得た上で行うこと



まあ、当然のごとくどこの団体でも守秘義務に関してきちんと規定があります。そういうことに厳しい時代ですから、当然ですけどね。

ただ、3つの団体のを読んでみると、焦点の当て方が微妙に違うような感じがします。まず看護師の団体では、守秘義務を守る目的が書かれていません。「理由はともかくプライバシーは保護されるべきものなので」ということですかね?医師は、「信頼関係を保つために」という理由もあげつつ、「法律で決まってるから」というのをメインに持ってきています。臨床心理士のほうは、「臨床心理士と対象者の関係維持のために」ということだけが書かれています。

さて、以下は「名前や住所などの個人情報は隠した上で患者さんの話をブログに書いている」という場合を思っていただきたいのですが、

まず、看護師の場合は、本人が読めば自分のことだとわかっても、第三者が読んだ場合にはわからないようにしてさえいれば、少なくとも倫理綱領上は、おおむね問題ないという判断になるのかもしれません。

医師の場合は微妙ですね。信頼関係を保つためということなら、本人にわかればその時点でアウトですしね。ただ、文面的には法律の話がメインで書かれていますから、実際はそんなに問題にはならないのかもしれません。

一方、臨床心理士の場合は、関係維持のためにとそもそも書かれているわけですから、たとえ第三者にわからずとも、本人が読んで自分のことだとわかればそれだけで倫理綱領上、完全にアウトですよね。

まあ、そういう意味では医師や看護師のブログの守秘義務は、いわゆる住所・氏名などの個人情報が出ていなければそれでいいのかもしれませんが、個々人の職業倫理というか感性で、患者さんが自分のことをネタにされてると思ったらどう思うかわからんもんですかね?あ、いちおう念のために言っておきますが、そのへんをきちんと考えておられる医師・看護師系ブロガーもたくさんおられますがね。

てことで、臨床心理士のほうはたとえ法的に問題ない範囲でも、倫理綱領上は問題になるので、見つけ次第、臨床心理士会の倫理委員さんにお知らせしますです。そんなブロガーがいるのかどうかは知りませんが。

※上記文中では「本人以外の第三者が読んでもわからないような患者情報」は法的には問題にならないような書き方をしていますが、私なりの解釈にすぎません。詳しくは御自分でお調べください。あと、そのへんの法律に詳しい方がおられましたら、お教えくださいませ。

ランキングもよろしくです(・_・)(._.)
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│posted at 23:58:04│ コメント 3件
≫コメント 
このコメントは管理人のみ閲覧できます
-││posted at 2006-07-19(Wed)│編集
リンク&コメントありがとございます。光栄です。

コメントにも書いてくださっていたご指摘と、
「本人以外の第三者が読んでもわからないような患者情報」の件は
うちのブログに追記させていただきましたです。
結論だけ言えば「クロ」だと思いますが。
夜の番茶│URL│posted at 2006-07-24(Mon)│編集
このコメントは管理人のみ閲覧できます
-││posted at 2012-07-03(Tue)│編集
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