しゅう兄さんの臨床心理士的生活-男性と女性どっちが痛みに強い?-

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2006.07.01(土)

男性と女性どっちが痛みに強い?

私の研究テーマのひとつである「痛み」の文献を読んでいて、こんな話を見つけました。

よく一般に「女性のほうが男性よりも痛みに強い」ということを言いますよね?女性は陣痛に耐えられるようにできているからとか、月経痛を経験しているからとかいう理由らしいですが、最近の研究によると、どうも「女性のほうが男性よりも痛みに弱い」という結果が出ているようです。

痛みの研究っていうのは、実験的にやる場合、たとえば、手に電極をつけて電気を流す(電気刺激)とか、冷水や温水につける(温度刺激)とか、アキレス腱を圧迫する(圧刺激)とか、そういう方法で人工的に痛みを加えてやり、痛みを感じる一番弱い刺激(痛覚閾,つうかくいき)とか、耐えられる限界の刺激(耐痛閾,たいつういき)とかを調べるんですけど、これまでの実験データによると、温度刺激以外の刺激では女性の方が男性よりも、痛覚閾、耐痛閾ともに、低いという結果が出ています。

要するに、実験的には、女性のほうが男性よりも、痛みを感じやすく、また痛みに耐えられないという結果が出ているわけです。

これについて、まず考えられた仮説が、男性は子どもの頃から「男の子なんだから、これくらい(の痛みは)我慢しなさい」とか言われるなど、痛みに耐えることが社会的に求められてきたので、その影響であるという説ですが、これだと、温度刺激では差が出ないことを説明できないというんですよね。つまり、この仮説どおりなら、どの刺激であっても、男女差が必ず出るわけですからね。

で、一番有力な仮説が「不安説」。

どういう事かと言うと、まず、痛みとはまったく別の研究で、女性のほうが男性よりも不安が高くなりやすいという報告があります。これは、動物レベルでの研究結果なのですが、オスよりもメスのほうが、不安に関係する神経伝達物質である、ノルアドレナリンやセロトニンに反応しやすいそうです。

次に、不安と痛みですが、不安の高さと痛みの強さというのは関連があるというのは、これはかなり昔から言われている話です(これは実験以外の一般的場面でも言われている話。たとえば、手術前に不安が高いと、術後の痛みが強くなるという話とか。)。

ここで、痛み実験の話に戻りますが、温度刺激というのは、日常的に慣れ親しんだ刺激であるのに対し、電気刺激や、圧刺激はめったに体験するのことのない刺激といえます。なので、温度刺激では不安にはなりませんが、電気刺激や圧刺激では不安になりやすいだろうと想像できます。

これらを総合して考えると、不安を引き起こしそうな、電気刺激や圧刺激では、不安が高くなりやすい女性に、より強い痛みを引き起こしたが、不安を引き起こさない温度刺激では、男女差が出なかったといえます。

っていうのが、「女性のほうが男性よりも痛みに弱い」という研究報告なのです。どうですかね?納得いきますかね?

個人的にはこういった実験だけで、「女性のほうが男性よりも痛みに弱い」とは言えないように思います。というのはですね、実験室で与えられる痛み刺激というのはあくまでも常識的な範囲での刺激ですし、そもそも耐える必要もないわけですからね。陣痛の痛みなんかはこれを遥かに超える痛みでしょうし(想像ですが)、そういう限界を超えた刺激(?)に対する耐性の男女差となると、また別の話かなと思うんですよ。実生活の中での痛みは実験室とは違って、いろんな要素があるので、そう早急に結論は出せないのではと私は思います。

皆さんはどう思われるでしょうか?

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│posted at 22:04:34│ コメント 10件
≫コメント 
陣痛が恐かった私は長女産む時自分で催眠導入やってみたら
痛くないかわりにひどく眠くなって、
お産の記憶も感動も夫に独占されてしまったので
2人目はまじめに正気で産んでみました。

というわけで陣痛の痛みは1度しか経験がありませんが、
女性が陣痛の痛みに耐えられるというのは正確ではなく、
耐えようが耐えまいが逃れられないので仕方なく痛がってるだけであり、
「痛みに耐えた」というよりは「翌々日にはどう痛かったのか忘れている」だけのような気がします。

ホントにキレイさっぱり忘れます。
そのため、覚えているうちは妊娠を後悔して、もうこんな痛いのは二度とイヤとか思っていたのに、
うっかり繰り返して、陣痛の時に再び後悔するのです。
たまに忘れない人がいて、陣痛怖さに妊娠を躊躇う場合があるとか。
千尋│URL│posted at 2006-07-01(Sat)│編集
痛みは女性のほうが強いと思ってました。

痛みにも種類があると思います。
月経痛と温度刺激による痛みは全く違いますし、
陣痛は子宮の収縮によるものなので、
月経痛のものすごいものと考えると、
やはり実験場面での刺激とは種類が違う気がします。

なんとなくの印象で述べてしまいましたが、
痛みにも種類はあると思うのです。
あーちゃん│URL│posted at 2006-07-02(Sun)│編集
私は文化決定論者(?)なので、痛覚についてはよく知りませんが、痛みの表出行動には文化差があるのではないかと思います。受忍をよしとする文化では痛みの訴えは抑制されるが、その方がより多くの援助が得られ個体保存の目的にかなうのでは?
しかし、進化心理学者なら、女性の方が痛みに敏感なのは種族保存の目的のために遺伝子的に決定されているというでしょうね。
泡盛│URL│posted at 2006-07-02(Sun)│編集
>千尋さん

>陣痛が恐かった私は長女産む時自分で催眠導入やってみたら痛くないかわりにひどく眠くなって、

って、自律訓練法みたいな感じでですか!?さすが心理屋さん・・・。

>女性が陣痛の痛みに耐えられるというのは正確ではなく、耐えようが耐えまいが逃れられないので仕方なく痛がってるだけであり、

俗説?通説?によると、男性の場合、痛がるを通り越して、ショック死するか、発狂するかするのでは、という話を聞いたことがあるので、“痛がってる”だけですむのは、痛みに強いほうだとは思いますです。

しかし、忘れてしまうというのは何でしょうねえ・・・。再び出産するためのある種のメカニズムなんでしょか?だとしたら、「お腹を痛めて産んだ子を、どうのこうの」というのは、なりたたんってことになるんですかね・・・。
しゅう│URL│posted at 2006-07-03(Mon)│編集
>あーちゃんさん

どうも、こんにちは。

>やはり実験場面での刺激とは種類が違う気がします。

私もそう思います。あと、子宮という臓器がそもそも男性にはないので、子宮や膣関連の痛みというのは男性には想像もつきません。逆に男性のアレを強打した痛みは女性には想像しがたいのではと思いますしね。

いろいろ考えると、やはり実験ではわからん世界もあるだろうなあと思いますよね。
しゅう│URL│posted at 2006-07-03(Mon)│編集
>泡盛さん

>痛みの表出行動には文化差があるのではないかと思います。

これは実際そのとおりのようです。7/2のエントリで紹介させていただいた「触覚と痛み」の中でも痛みと文化についての研究結果が記載されてます。

>女性の方が痛みに敏感なのは種族保存の目的のために遺伝子的に決定されているというでしょうね。

なるほど。それもおもしろい視点ですよね。痛みは生体の危険信号なわけですからね。女性のほうが鋭敏にできてないと困るのは確かにそうですよね。
しゅう│URL│posted at 2006-07-03(Mon)│編集
以前、うちの病院の婦人科の医師が「陣痛の痛みを忘れる脳内物質が出るのよ、ほんとよ」と教えてくれたことがあります。どういったタイミングで出るのかは知りません。直後なのか、三日後なのか、3ヵ月後なのか。でも、体験としては、痛かったことは覚えています。痛みを忘れるって、どういうことなのか、いまいちわかりません。ただ、だから次の妊娠をしないでおこうとは思いませんでした。
 めちゃくちゃしんどかったけど、その代わり、出たときの快感、開放感は、もっと強く覚えています。出産した喜びじゃなくて、痛みから解放された開放感ですね。地獄から天国です。私はこれを100年の便秘を解消した快感と呼んでいます。
 
poko│URL│posted at 2006-07-03(Mon)│編集
>pokoさん

>陣痛の痛みを忘れる脳内物質

あー、なんかありそうですねえ。

>出たときの快感、開放感は、もっと強く覚えています。出産した喜びじゃなくて、痛みから解放された開放感ですね。

そこのところで、なんか脳内物質が出てるんですかねえ?

それにしてもやっぱり、男性にはない場所での、ありえない出来事なので、想像しがたいです。

>私はこれを100年の便秘を解消した快感と呼んでいます。

そう言われると、子どもの頃、便秘がちだった私としては、すっごい快感なんだろうなあって、ちょっとだけ想像つきますw
しゅう│URL│posted at 2006-07-05(Wed)│編集
まぁ、これは私から簡単に見れば当たり前かなって感じです。
どうしても男の方が女より肉体的に優れてますからねぇ。
体力面とか運動面もろもろ。
陣痛とかで比べても仕方ないでしょう。
だって男には子宮がありませんし。
同じ状況下で同じ痛みを与えたこの実験の方が個人的にあてになるかな^^
s│URL│posted at 2007-04-23(Mon)│編集
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-││posted at 2012-12-10(Mon)│編集
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