しゅう兄さんの臨床心理士的生活-医療で必要な臨床心理士の知識-

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2006.06.11(日)

医療で必要な臨床心理士の知識

精神科に非常勤で勤めていた頃にはあまり感じなかったことですが、総合病院に勤めはじめてから感じたのは、いかに自分が「医療」や「医学」というものを知らないかということ。

私は多少の職務経験を経てから、今の職場に入ったのですが、看護師やリハビリの人達なんかの新卒1年目と比べても、はるかに知識が少なかったので、それなりに苦労したのを覚えています。

何が苦労したかというと、まずカルテが読めない・・・。ただでさえ字が汚くて読みにくいのに(笑)、何が書いてありそうなのかの見当もつかないもんだから、よくいろんな人に聞いていました。で、聞いて教えてもらった言葉がまた全然わからないので、とりあえずその場では、わかったようなフリをして、あとでこっそり医学辞典で調べたりしていたもんです。あんまりにもわかってないことが露呈してしまうと、心理士の本業の能力まで疑われてしまいますからね。

さて、何でこんな話を急にしたかと言うと、先日、某大学心理学科の2年生のmioさんからこんなメールをいただいたからです。

そこで,実際に臨床心理士の方が医療現場で足りないと思う知識,また,逆にかなり役に立っているという知識を知りたいのです。



なんでも、mioさんは、大学の授業の一環として、現在『臨床心理士の医療現場での知識』というテーマを調べていらっしゃるそうです。そんなわけで、上記のご質問をいただいたのですが、ちなみにその授業ではこんなことを学ばれているそうです。

1)チーム医療に参加できる臨床心理士になるために、臨床医学と臨床心理士との関係を理解する。
2)患者・家族の精神的、肉体的苦痛を理解し、対応できる。
3)医療の現場で仕事をすることの態度を説明でき、適切な対応が出来る。
4)様々な医療現場、診療分野における臨床心理学的ニーズをさぐり、自己の課題を確立できる。
5)チーム医療における臨床心理士の役割について列挙し、説明できる。
6)資料の整理、発表材料の製作技術を体得し、適切に記述、発表、討論できる。
7)グループで互いに協力して目標を達成できる。
8)社会的に受け入れられる行動ができる。



いやあ、なかなか本格的ですねえ・・・。今は学部でこんなことまで学ぶところがあるんですねえ・・・。基礎心理ばっかりやってた私としてはちょっとうらやましいような気もします。

ちなみにこの学校、医学関連の授業がかなり充実しているようでしたが、そんだけの知識を身につけて、そのうえ心理学関連もってのは実際には可能なんだろうか、どれもこれも中途半端になりはしないだろうかと要らぬ心配をしてしまったりしてしまいます・・・。

それはさておき、最初のご質問ですが、はっきりいって大学では医学なんて精神医学以外は何も習っていないんですよね。一般教養も含めてね。なので足りない医学知識と言われれば、“医学一般すべて”です。

ただ、個人的には医学知識自体は、必要なことは仕事に就いてから覚えればいいようにも思うんですよね。実際、今現時点でそんなに困ってることはないですし。それと、他職種では知らなければほとんど仕事にならないということがあるかもしれませんが、心理士の場合は、そこまでではないかなとも思います。仕事の幅やクオリティに影響は出るでしょうけど、なんとかこなすことはできるかなと。

ただ、「その現場には心理士の数が少なく,戸惑っている」と、mioさんがおっしゃられているように、私なんかもそうでしたが、一人職場だとさすがに困るなあと思います。ある程度覚えるまではうかつに仕事ができないですからねえ。カルテも読めなきゃ何の病気で入院してて、これからどうなる人なのかもわからないわけですからね。他職種のわかる人に聞けばいいんですけど、さっきも言ったように聞いてばかりいると、あまりにも頼りなくみえてしまいますしね。

私としては個人的には、どうせあとからでも勉強する医学よりも、認知心理学や発達心理学、実験実習なんかが役に立っているように思います。臨床やる上ではこのあたりの知識は欠かせないところですが、このへんって仕事をし始めてから新たに勉強しようと思っても、優先順位が下がってしまうと思うんですよね。たとえば、神経心理関係を扱う必要が出てくれば、多分神経心理検査や神経心理学は勉強すると思うのですが、関連があるからと言って、認知心理学や発達心理学を勉強する人はなかなかいないでしょ?というか、大学でそのあたりをほとんどやってなかったら、そのあたりが神経心理学と大いに関係があるってことすら気付かないかなと。

あと、やってて良かったと思うのは、統計学ですかね?別に研究をやらなくても、これは結構役に立ちます。医療現場に限局した話ではないと思いますが、自分のやっていることを他職種や他施設に示すときに、ちょっと統計学を知っていると便利なんですよね。それと、これはついでの話なんですが、他職種は統計学の知識がほとんどありません。でも、学会発表なんかでは統計も使うらしいんですよね。そんなときに、統計についての相談を受けてあげると、貸しができる、いや、大変ありがたがられます。そんな縁で職場に適応しやすくなるってこともあったりすると思います。私自身、統計とパソコンに強いことが大層役立ちました。

その他に役立ったのは、スポーツ栄養学。なんでやねん!ってツッコミが入りそうですが、これ意外と役立ってます。詳しい栄養指導は本業の管理栄養士さんに任せるとして、面接の中でちょっと出てきたダイエットの話なんかでは結構役立ってます。そういう線でいくと、雑学って結構役立ってるかもしれません。なので、本業に関係ないことほど、大学時代にやっておいたほうがいいのかなあとも思います。社会人になると忙しくてなかなか本業以外の勉強や経験はできないですからね。

おっと、話がそれてしまいましたが、このブログをご覧の臨床心理士の皆様にも、

『病院で働く臨床心理士にとって必要な医学知識(身体医学・精神医学の別は問わない)として、どのようなものがあるか?
精神科領域、その他の領域それぞれにとって必要なものとして何が挙げられるか?』

『医学に限らず、病院で働く臨床心理士にとって必要な知識は?』

この二つについてお聞きしたいと思います。皆様よろしければコメントいただければと思います。 >ロテ職人さんとか、ひろぼうさんとか、小部屋秘書さんとか、yopiさんとかいかがですか?

病院勤めじゃない方もよろしければコメントお寄せくださいませ。

ランキングは何位くらいかな?
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│posted at 23:57:09│ コメント 10件
≫コメント 
私んとこにもmioさんからメールが来ておりますので、とりあえずはお返事してから…ですかね。

つかぶっちゃけて言えば、私が働く領域(総合病院精神科)で最も必要なのは当然のことながら精神医学の知識なんですけどね。

詳しくはそのうちにこちらでも関連エントリをアップするかもです。
ロテ職人│URL│posted at 2006-06-12(Mon)│編集
>ロテ職人さん

>私が働く領域(総合病院精神科)で最も必要なのは当然のことながら精神医学の知識なんですけどね

まあ、私が働く領域(総合病院リエゾン系)でも、当然ながら精神医学なんですけどね。てか、それは知ってて当たり前というか、理学療法士が整形外科学のことなら一通り知ってるんだろうと思われているくらい、臨床心理士なら精神医学は知ってるだろうと思われてるので・・・。
しゅう│URL│posted at 2006-06-12(Mon)│編集
関係ないんですが・・・

>他職種は統計学の知識がほとんどありません

他職種の同僚が”統計処理をした”何やらのデータについて
「有意差はなかったが、明らかな違いが見られた」
という発表をしておりました。
「それはつまり”違いはない”ということでは?」と質問してみたら、
「一目見れば違いが大きいことは明らか」なんだそうです。
出席者が発表者の言葉にうなずいていたのを思い出しました。

いや~、統計にもいろんな種類が・・・(違
千尋│URL│posted at 2006-06-12(Mon)│編集
>千尋さん

>「有意差はなかったが、明らかな違いが見られた」

ああ、それこの間ですね、某市と某大学の合同研究の発表で、某大学の先生(医療系)が同じこと言ってましたよ。

>「それはつまり”違いはない”ということでは?」と質問してみたら、

私もほっとんど同じ質問をしてみたのですが、

「統計上は有意差が出ませんでしたが、このくらいなら差があると言ってよい」とのことでした。

某市の担当者が、「そうだそうだ!先生の仰るとおりだ!!引っ込め若造がっ!!」風の得意顔(←私の推測が入っていますが)で私を見つめていたのを思い出しますw

ほんと、統計は奥が深いようでw
しゅう│URL│posted at 2006-06-13(Tue)│編集
>統計上は有意差が出ませんでしたが

nの問題で(数が少なくて)有意差が出なかったと言っているのではなくって?
まったりねこ│URL│posted at 2006-06-13(Tue)│編集
>まったりねこさん

ええ、残念ながら数は十分あったんですけどね..。
医学系で症例数が少なくて統計処理できないようなケースならわかりますけどね。

詳しくは言えませんが「やってはいけない統計」のオンパレードでした..。
しゅう│URL│posted at 2006-06-13(Tue)│編集
昔、修論発表の時に同じようなことがあって指摘したところ、後でお礼参りが…。
別に体育館の裏に呼び出されたわけでもないのですが、最低でも何をなんのためにやったのか、それから何が“少なくとも間違いではない程度に”言えるのか、よく調べてからやってほしいものです。
ため息ですね、このような話題…
へなちょこ心理士│URL│posted at 2006-06-13(Tue)│編集
>残念ながら数は十分・・・。

そぉですか。

最近、日本学術会議で「科学者の行動規範」と称して、科学者としての倫理要綱を作成しています(http://www.scj.go.jp/ja/info/iinkai/kodo/index.html)。その中の「5.研究活動」で「研究・調査データーの記録保存や厳正な取り扱いを徹底し」という項があります。「データーの適正な統計処理」は、これに該当するのではないでしょうか?

研究をする人には、是非、こうした倫理要綱を周知徹底して頂きたいものです。

(・・・と、たまには国家資格以外の情報も提供してみたりして・・・)
まったりねこ│URL│posted at 2006-06-14(Wed)│編集
>『病院で働く臨床心理士にとって必要な医学知識(身体医学・精神医学の別は問わない)として、どのようなものがあるか?
>精神科領域、その他の領域それぞれにとって必要なものとして何が挙げられるか?』
必要最低限精神医学で。知らなければ仕事にならないですよね。「それ以外」については必要なときに、周囲のプロに教えてもらえばよいのではないかと思います。
むしろ「それ以外」の知識が必要なのは、医療関連ではない場所で仕事をする心理士なのでは?

「統計」「論文の書き方」「PCに関する知識一般」はたいへん役に立っていると思います(実際、昨年の秋から冬にかけて、Ns.の学会発表用資料の作成やDr.の研究手伝いなど、「心理」ではない部分で重宝されました)。今から医学一般を学ぼうとは思いませんが、SPSSは基礎からやり直したいです。
小部屋秘書│URL│posted at 2006-06-14(Wed)│編集
盛り上がってますね♪
私は医療じゃなくて福祉だから、病院は全然わかんないんですけど。。。

私も福祉制度は何も知らなくて積み上げでした。心理だけわかっても、現場に即して答えられないと周囲からは「何いってんの?」になりますもんね~。

そして行政関連の仕事ではデータをとるから統計の知識は使えた&評価されましたね!おかげでしょいこむはめにはなったけど(自分の業績にさせてもらいますけど 笑)使うと思ってなかったからびっくり。これは病院も一緒なんですね~。
yopi│URL│posted at 2006-06-14(Wed)│編集
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