しゅう兄さんの臨床心理士的生活-2006年度診療報酬改定で思ったこと-

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2006.02.21(火)

2006年度診療報酬改定で思ったこと

私、いわゆる総合病院勤務ですが、この改定でかなり大変なことになっています。

基本的にマイナス改定というのが、医療機関にとってはきついことなのですが、領域によっては、治療の進め方そのものを大きく変えざるを得ない部分もあるので、そのあたりがきついようです。

この前も書いた高次脳機能障害なんかは、今なら結構長く(少なくとも発症から1年以上にわたって)外来でST(言語聴覚士)がリハビリをやっていますが、今後はこれも難しくなってきます。というのはリハビリをやって保険点数がつく(診療報酬が算定できる)期間が決められてしまったからなんですよね。高次脳機能障害は「脳血管疾患等リハビリテーション」に含まれますが、算定日数の上限は180日らしいです。

長期間にわたって効果が明らかでないリハビリテーションが行われているとの指摘があることから、疾患の特性に応じた標準的な治療期間を踏まえ



ということらしいですが、いったい誰がどこで「指摘」しているのか、また、「疾患の特性に応じた標準的な治療期間」は何に基づいて言っているのか明らかにしてほしいものです。それに、「脳血管疾患等リハビリテーション」と一口に言ってしまっていいのかというのも疑問です。

まあもっとも

長期にわたり継続的にリハビリテーションを行うことが医学的に有用であると認められる一部の疾患を除き



ということらしいので、その「一部の疾患」に該当するのなら、いいですけど、それを決めるのもまたえらく大変な作業なんだろうなあと思います(該当しない疾患の患者団体からは猛反発がくるでしょうねえ)。

全体的に見ると、とにかく急性期に手厚く、そして治療期間を短くということのようですね。

ただ「社会的入院」をなくすとか「治療効果の明確でない」ものをだらだら続けないとかいう趣旨はよくわかりますが、一見社会的入院に見えるものや、治療効果が明確でないように思えるものでも、心理的には結構意味がある場合というのもあると思うんですよね。

治療的(ここでは主に身体疾患に対する「cure」という意味ですが)ではなくても、家に帰るまでの気持ちの整理として意味のある入院期間であったり、たとえ麻痺が改善しなくても、もう少しリハビリを続ける事で、気持ちに区切りをつけられるとかね。

もちろん、ただ無目的に患者の言うがままに、リハビリを続けるとか、入院期間を延ばすというのは、患者にとってもプラスになるとは思えないので避けるべきだし、治療に関して主治医の適切なインフォームドコンセントが必要なのは言うまでもありませんが、いついかなる場合もきちんと説明して、同意を得ようとすることが正しいとは思えません。上述したような理由によっては、柔軟に“治療”を変えられることが望ましいと考えます。

期間が終わったからといって、まだ気持ちが中途半端なまま治療を終了してしまうことで、その後の生活意欲の低下につながったりすれば、またそれで廃用とかになって余計な治療が必要になるかもしれないし、延々とドクターショッピングを続けることになるかもしれません。それこそ医療費の無駄遣いではと思うのですが…。

しかし、こういう発想は基本的には現在の医療(医学?)にはなじまないんでしょうかね。なんだかんだ言ってエビデンスがすべてという風潮が強いように、今回の診療報酬改訂を見て余計に思いました。

それなら、こういうことに異議を唱えて、例え「医学的に有用」でなくとも「心理学的に有用」であれば、場合によっては治療と認められるようにしていくべきだと思うのですが、少なくとも臨床心理士の団体は声をあげる立場にない…。このへんが結局、国家資格じゃない弱みなんですよね。公的に異議を唱える機会すら与えられない。

次回の改定では、果たして臨床心理士会?医療心理師会?なりがモノを言えるようになっているのでしょうかね?

まあ、わからないものに期待する前に、個人的には、「心理学的に有用」な理由をきちんと論理だって医師なり事務方なりに、お話できるようにしていかねばなあと思うところです…。

いつもご協力感謝です。→
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│posted at 13:08:00│ コメント 1件
≫コメント 
はじめまして。私、北海道の慢性期のある病院でSTやっています。今回の改訂は、本当に滅入っています。確かに、社会的入院ですとか効果の見られないリハをダラダラしてしまうのは、患者や家族にとってもよくないことでしょうし、医療から在宅への説明や指導を怠ってきた医療人の罪でもありますが。でも、あまりにも現場を知らないお役所が決めた形骸化された改訂内容に、意気消沈です。でも、前向きにとらえて患者さんと共にやっていかなくてはいけませんよね。また、寄らせてくださいね。
メダカ│URL│posted at 2006-03-15(Wed)│編集
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